
トレモロで紡ぐ 青春の100年
イタリア生まれのオシャレな楽器・マンドリンをご存知でしょうか。
マンドリン族の民族楽器であるマンドリン、マンドラ、マンドラチェロ、マンドローネに加え、ギター、コントラバスからなるオーケストラが奏でる美しい音色。今年で創部100周年記念演奏会を9月に開催した九州大学マンドリンクラブの活動を紹介します。
— マンドリンについて教えてください
マンドリンとは8本の弦からなり、1弦を2セットずつ区切って弾く楽器です。奏法が特殊で、トレモロという奏法をするのですが、ピックを震わせて弾くことで美しい音色を奏でます。マンドリン、マンドラ、マンドロチェロ、マンドローネ、ギター、コントラバスの5パート6種類の楽器で演奏します。

— ずばりマンドリンの魅力は?
マンドリンの魅力は、やはりトレモロの綺麗さ!吹奏楽などにはない音色で、単音とトレモロを交えて演奏するとけっこう緩急があって、本当に綺麗で。マンドリンオーケストラならではの楽器の音域の違いによる掛け合いやハモリがとても楽しいです。
— マンドリンクラブに入った理由は?
もともと音楽系に興味があって、コロナ禍前ですが、新歓で盛んに声かけしていて、その雰囲気が良くて。サークル全体の雰囲気が良いって理由で入った人は多い気がしますね。

— 活動場所と活動頻度を教えてください。
週末の土日に全員で集まって練習していて、土日の片方が課外活動施設Ⅱに集まります。各パートごとに、パートのマスターが指導しながら、難しいところや合わせるところの練習をします。平日は、授業が終わった後や空いた時間に課外活動施設Ⅰのピロティで自主練習です。
— 年間行事について教えてください。
まず春の新歓で、教室ガイダンスの際に演奏して1年生を呼び込みます。5月に春の定期演奏会があり、1年は出られないんですけどお手伝いしてもらいます。そのあとはしばらくオフ期間で、9月に2回合宿があり計2週間くらいずっと一緒にいるんですよね。11月末頃に冬の定期演奏会があって4年生は引退し、サークルは新体制になります。1 月に4年生へむかた卒業演奏会で新体制のお披露目をします。あと3月にも春合宿がありますね。勉強やアルバイトとの両立は大変ですが、部員たちの雰囲気がとても良く、楽しく練習に励んでいます。
— 100周年記念演奏会を開催したなかで、印象深かったこと、苦労されたことは?
OBの方々がすごく思い入れを持って取り組まれていて感激でした。クラブを引退した後も社会人の団体に入って演奏されていたりして、練習や本番でも音圧がすごかったです。後ろから聴こえてくる音も、100人で演奏したんですがその迫力に感動しました。OBの方と一緒に活動して、マンドリンクラブの伝統が100年も繋がってきたことを改めて感じました。一方、定期演奏会とは違い規模が大きくて、クラウドファンディングなど新たに取り組んだりもして、先輩やOBの方もわからないことばかりで苦労しました。
— 高校生へのメッセージをお願いします。
これから大学で音楽系の活動をしたいけど全然未経験だし、マンドリンについて聞いたこともないという方は、ぜひちょっと覗いて欲しい。
演奏会を聴く機会があまりないからこそ、1回触れて欲しいなっていうのはありますね、良さがけっこうあるので。そして次の100年も、マンドリンクラブが続いていって欲しいです。
取材協力
Data
九州大学マンドリンクラブ
部員:47名
メンバーの学年:学部4年 13名、3年 8名、2年 12名、1年 14名
活動場所:課外活動施設Ⅰ・Ⅱ
活動日:不定
GALLERY

